地域の生活の質に関する広義の統合医療とは
医療の分類には、狭義の医療と広義の医療があります。
狭義の医療は医療のみが考えられ、広義の医療は社会を視野に入れた医療と考えられています。
狭義の医療は、一般的には患者の疾病を治すことに主眼が置かれています。
ですから、この場合、病院や診療所と言った医療機関と患者との関係を示します。
とは言っても、総合的な医療技術が必要ですから、医療機関同士の連携による組織化に重点がおかれます。
一方、広義の医療は生活に重点が置かれます。
最近、よく聞く言葉に、クオリティーオブライフというものがあります。
これは、必ずしも疾病を治すことだけでなく、日常生活で生活者の健康増進や疾病予防を含む社会的な意味合いが含まれてきます。
地域住民を主人公として、地域コミュニティを含み地域の様々な構成員の価値観を尊重しながら生きること自体を考えてゆくことです。
狭義の医療と広義の医療がそれぞれの弱点を補てんしあい、かつ強みを分け合いながら進めてゆくのが一つの医療の理想形と言えるでしょう。